Friday, June 30, 2006

野晒し


「山城国 伏見住 金家」の「野晒し」鐔です。

金家は絵風鐔の創始者であり、鐔界のトップクラス。

遠近法の構図、最小に押さえた金・銀で最大の効果、
金家錆と言われる最高の地鉄と正に鐔界の王者。

初代なら重要美術品クラス。

この鍔は私の祖父が刀装具の大家の笹野大行さんに譲り、
その遺愛品を銀座「長○屋」の○海さんが持たれた逸品。

巡り巡って里帰りして参りました。

「金家三代辺り」との事で、時代は桃山~元和・慶長時代。

写真でも分かるように、
上端に小さな三日月と落雁を配して下部のススキの間に、
ヒッソリと朽ち果てた人骨が横たわっていて、 
これ以上無い程の無常観が漂ってきます。

一度見たら一生忘れられない名品です。

野晒しの図の鐔は、人生の無常さや儚さだけではなく、
「人間は何れ死ぬものだから、それまでは強く生きろ」
といっているように思えるのです。

この鐔を刀に付けていた先達の想い・覚悟を、
今もなお継承して行きたいものです。

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